世界的に有名なフランスの24 時間耐久レースは、
各自動車メーカーが技術力を見せつける格好の場となっている。
その中で、圧倒的な速さを誇る「ラルディ」はここ数年の表彰台を独占していた。

ところがある年、無名の流麗なマシンがラルディのマシンを大きく突き放し、24 時間レースを制す。
これにはメーカー、観客、マスコミ全員が目を丸くしたが、
謎のマシンは流麗なボディを輝かせ、止まることなくレース会場を後にした。

表彰式にも姿を現さず、
2 着だったラルディが繰り上げで1 位となった。
しかし、謎のマシンを目にしていた者は多く、
知る人ぞ知る伝説として語り継がれる存在となった。

35 年経った今もレーシングカーは見つかっていない。
あの流麗なマシンは今どこに。